彼女は知っていた
それが儚い夢だと
地平線にたどり着くことが出来ないように
彼女は知っていた
それが儚い夢だと
手を伸ばしても太陽をつかめはしない
もしもこの悲しい時を
留められないのなら
返して ああ 返して
欲しいのはただ一つ
私が生きたという証
連れて行って ねえ 連れて行って
世界の果てまで
慈悲を乞うているのではないわ
ああ お願い
連れて行って ああ 連れて行って
この壁の外へと
あの青空に恋焦がれている
たとえこの羽を広げることができないとしても
彼女は知っていた
それが儚い夢だと
泉に映る月をすくうすべはない
彼女は知っていた
それが儚い夢だと
私の影は夜に溶けていく
もしもこの悲しい時を
留められないのなら
返して ああ 返して
欲しいのはただーつ
私が生きた証
連れて行って ああ 連れて行って
この世の果てまで
救いを求めているのではないわ
ああ お願い
連れて行って ああ 連れて行って
この壁の外へと
あの青空に恋焦がれている
たとえこの翼が私のものではなかったとしても
夜の闇が私を覆う
ああ お願い 見ないでください
もうそこに私はいないのだから
連れて行って ああ 連れて行って
この壁の外へと
許しを乞うているのではないわ
ああ お願い
連れて行って ああ 連れて行って
世界の終るところまで
あの太陽に恋焦がれている
たとえこの羽が溶けて消えてしまうとしても